鳥取県民歌「わきあがる力」の歌詞
鳥取県民歌「わきあがる力」の歌詞
1年ぶりに開催された松江鳥取県人会の総会。30人余りが参加した=2月27日、松江市内
1年ぶりに開催された松江鳥取県人会の総会。30人余りが参加した=2月27日、松江市内
鳥取県民歌「わきあがる力」の歌詞
1年ぶりに開催された松江鳥取県人会の総会。30人余りが参加した=2月27日、松江市内

 あまりに近すぎて、存在意義に首をかしげる人がいるかもしれない。松江市周辺で暮らす鳥取県出身者でつくる「松江鳥取県人会」という団体がある。親睦が目的で65年の歴史を誇る。先月、1年ぶりにあった総会に顔を出した▼かつては100人近かったという参加者も30人ほど。とはいえ、企業経営者や弁護士、県議会議員など多士済々な顔触れ。世代は違っても「同郷」というくくりで会話は盛り上がる▼配布資料の裏面に歌詞が載っていた。<大山は さやかに晴れて>で始まる鳥取県民歌『わきあがる力』。目で追い、ふと気付いた。「知らない」「歌えない」。大学進学まで県中部で育ち、新聞社の若手時代も7年余り県内で過ごしたのに耳にしたことがなかった。同郷の同僚も同様の反応だった▼なのに、なぜか島根県民歌『薄紫の山脈(やまなみ)』は知っている。20年ほど前、広島で勤務していた頃、広島在住の島根県出身者でつくる「在広島根県人会」の総会に出席すると、お開きの前に必ず大合唱するので覚えてしまった。3年前には島根へのUターンや定住を促すCMの中でも流れていた▼その頃、米子市の男性から本紙投稿欄「こだま」に「鳥取県民歌が県民に浸透していなくて残念。島根県を手本に、県民に浸透するような施策を」という声が届いた。せっかくなので来年の松江鳥取県人会の総会では、皆で両県の県民歌を合唱しましょうか。(健)