ソフトバンクとのオープン戦に先発した広島・九里亜蓮投手=22日、ペイペイドーム
ソフトバンクとのオープン戦に先発した広島・九里亜蓮投手=22日、ペイペイドーム
調整するソフトバンク・和田毅投手=27日、ペイペイドーム
調整するソフトバンク・和田毅投手=27日、ペイペイドーム
ソフトバンクとのオープン戦に先発した広島・九里亜蓮投手=22日、ペイペイドーム
調整するソフトバンク・和田毅投手=27日、ペイペイドーム

 プロ野球の公式戦がいよいよきょう開幕する。広島カープは先陣を切って米子市出身の九里亜蓮投手が、横浜スタジアムでのDeNA戦のマウンドに上がる▼オープン戦は3試合を投げて防御率0・63と絶好調。昨季まで5年連続で開幕戦に先発していた同期の大瀬良大地投手に代わり、11年目で初の大役をつかんだだけに期する思いは強いだろう▼2021年の春季キャンプで1日347球を投げて話題を集め、23年シーズンはリーグ最多の投球回を誇ったタフネス。中継ぎや抑えとの投手分業制が進む野球界で、先発完投ができる「エース」として、チームを40年ぶりの日本一に導いてほしい▼こちらは少々心配だ。出雲市出身で福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手が、4月2日に先発予定だった本拠地初戦の登板を回避することになった。左手中指のまめが破れる可能性が高いためという。「最後の松坂世代」の43歳は調整が遅れ、オープン戦2試合で計7失点と安定感を欠いていた▼4月2日は木次野球スポーツ少年団(雲南市)が本拠地のペイペイドームに招待される日でもあった。自身の冠を付けて昨年12月に出雲市で開かれた「和田毅杯少年野球大会」で優勝したためだ。郷土の星の勇姿が見られない残念さもあろう。今のところ対照的な両投手とはいえ、143試合のシーズンは長い。秋が深まる頃には日本一を懸けた投げ合いを思い描く。(吏)