就任会見に臨む佐伯祥一支社長=米子市弥生町、JR西日本米子支社
就任会見に臨む佐伯祥一支社長=米子市弥生町、JR西日本米子支社

 JR西日本米子支社の佐伯祥一支社長(56)が1日、就任会見し、木次線を走るトロッコ列車「奥出雲おろち号」の運行継続を沿線自治体が要望していることについて「検討会でしっかり論議したい」と述べた。

 JR西はおろち号について、車両の老朽化を理由に2023年度で運行を終える方針。沿線自治体は現行車両や後継車両の導入による運行継続を求め、存続の可能性を議論する検討会を月内に立ち上げる。

 後継車両を導入する場合、島根県が財政支援を検討していることなどを踏まえ、佐伯支社長は「こちらの方針を丁寧に説明したい。ただ、提示されたさまざまな要望や対案もあり、しっかり論議したい」と述べた。

 一方で「1日30本の列車が走る木次線全体の活性化について、いろいろなアイデアを出し合って取り組むことが急務」とし、持続可能な公共交通体系の構築に向けた討議を最優先させたい考えを示した。

 新たな交通体系に関連し、鉄道、バス、タクシーなど多様な交通手段を組み合わせた次世代移動サービス「MaaS(マース)」の取り組みを例示した。

      (山根行雄)