自慢のどぶろくを紹介する小松原茂会長(右)=島根県美郷町都賀本郷、農家民泊「三國屋」
自慢のどぶろくを紹介する小松原茂会長(右)=島根県美郷町都賀本郷、農家民泊「三國屋」

 【美郷】山陰両県のどぶろく製造事業者らでつくる「山陰どぶろく製造業者交流会」の会合がこのほど、島根県美郷町であった。参加者が講演を通じてどぶろくを学び、互いに自慢のどぶろくを振る舞いながら親交を深めた。

 交流会には9事業者が参加。情報交換を目的に毎年、持ち回りで会合を開いている。2019年に美郷町で開く計画だったが、新型コロナウイルス禍で延期していた。

 会合には浜田市弥栄町と美郷、川本両町の計4事業者や県産業技術センターなどから11人が参加した。

 講演で元県浜田技術センター長の土佐典照(のりてる)さん(64)が県内のどぶろく特区の歴史を紹介した。2005年に浜田市弥栄町が中国地方で初めて特区に認定されて以降、雲南市、美郷町、大田市、川本町、松江市と認定地域が増えた経緯を説明。「事業者同士でタッグを組み、どぶろくの品質向上や情報交換、情報発信に取り組むことが重要だ」と話した。

 懇親会では事業者のどぶろく計13種類が振る舞われ、参加者は飲み比べしながら感想を語り合った。浜田市弥栄町でどぶろく「神乃恵」を造る交流会長の小松原茂さん(86)は「新しい事業者が増えて山陰のどぶろくが盛り上がってほしい」と願った。(佐伯学)