ウクライナの現状について話すPika中條秀人さん(中央)=出雲市大津朝倉1丁目、ユース出雲
ウクライナの現状について話すPika中條秀人さん(中央)=出雲市大津朝倉1丁目、ユース出雲

 ロシアの侵攻を受けるウクライナ支援を考えるパネルディスカッションが28日、出雲市大津朝倉1丁目のユース出雲であった。現地で避難施設を運営するPika中條秀人(43)さんと、ドキュメンタリー映画を制作した泉原航一さん(36)が、支援に必要な協力体制について議論を交わした。

 パネルディスカッションで、泉原さんは2023年3月に首都キーウに撮影で訪れた際、現地の人が普段通り仕事に出たり学校に行ったりする様子を見て「戦争の中にも日常はある」と衝撃を受けたと話した。

 今もアプリで空襲警報が毎日のようにウクライナ全土に流れるといい、中條さんは警報が「北朝鮮からのJアラート(全国瞬時警報システム)に近い感覚」と話した。

 ウクライナ支援について中條さんは「何に対してしたいのか明確にしてほしい」と強調。ひと口に支援といっても、子どもや学校、軍事などさまざまあるとし「どこに寄付すれば現地に届くのかまで調べてほしい」と呼びかけた。

 イベントはウクライナ侵攻を機に、社員がロシアから出雲市に避難したシステム開発の「SAMI Japan(サーミ ジャパン)」(東京都)が企画し、牧野寛社長が進行役を務めた。オンラインを含め約35人が聴いた。

(黒沢悠太)