こどもの日(5日)を前に、島根県隠岐の島町久見の多目的共同利用施設前の広場で、こいのぼりの掲揚が始まった。地区にはこいのぼりを揚げる習慣はなかったというものの、男児の転入があったことから、古いこいのぼりを持ち寄って飾り付けた。
同町の北側にある久見地区は55世帯96人が暮らし、多くが高齢世帯となっている。県外から移住してきた世帯と地区内に勤務先がある世帯に子どもがいて、以前から暮らす小学校1年の児童も含めた男児3人の健やかな成長を願って、こいのぼりを揚げようという声が住民から自治会に寄せられた。
住民らは、広場にある消防用ホースをかけるポールとブランコをロープで結び、こいのぼりと吹き流し計14本を飾り付けた。こいのぼりは新旧、大小いろいろあり、いずれも使わなくなったものを譲り受けた。
夫と9カ月の長男希明(のあ)ちゃんと、ことし3月末に移住してきた永田菜美さん(35)は「久見の人の温かさを受け、感謝の気持ちでいっぱいです」と喜んだ。こいのぼりは5月中旬まで飾るという。
(鎌田剛)