東京で演劇活動する島根出身の2人が、島根を舞台にした演劇「演劇を考察してみよう!」を17日から上演している。劇団「無限のネコ定理」の松江市出身のすやまあきらさん(25)と、出雲市出身の俳優南木春香さん(25)。すやまさんが脚本を執筆し、南木さんがキャストで登場する。作品に懸ける思いを聞いた。
■島根題材のきっかけ
「演劇を考察してみよう!」のストーリーは、島根出身の若者が上京して苦悩しながらも成長するオムニバス形式。挫折や苦悩の中で必死にもがく主人公や、見守る島根の人々を描く。演劇の中に漫才やラップのシーンを交え、見る人を飽きさせない演出もある。
すやまさんが脚本を書いたきっかけは帰郷した際に見た松江市の風景。山陰合同銀行本店ビルから見える宍道湖の景色が、松江市役所新庁舎の工事などで変わっていた。「いつの間にか変わったふるさとへの郷愁が湧き上がり、南木さんと出会って台本ができた」という。

すやまさんは「演劇は消費されるコンテンツであるということに真っ向から挑戦した」と話す。演劇は繰り返し楽しめる音楽や映画と比べ、1回のみの場合が多く、形にも残りづらい。
演劇の中では、...