出雲市多伎町小田、海辺の多伎図書館で画家、三原俊弘さん(52)=出雲市湖陵町板津=の絵画展が開かれている。アクリル絵の具の原色を大胆に使い、力強いタッチで描かれた人物画や風景画約30点に来館者が見入っている。18日まで。
二人展を含め4回目の作品展。これまではバイクや自動車などを題材にした作品が主だったが、今回は作風を変え、人物を抽象的に表現した作品を前面に出した。勢いのある線で、伸び伸びとした絵に仕上げた。
自身が最も気に入っているという「少年」(50号)は、アゲハチョウを見つめる少年の黒い瞳が大きく描かれている。公募展入選作「視る女性 視られたくない女性」では、邪気の目や純粋な目、ねたみの目を描き込んだ。
バイクを乗り回し、21歳で統合失調症を発症して苦しんだこともある。三原さんは「絵の中では自分を自由に表現できる。魂を込めて描いた作品をぜひ見てほしい」と呼びかけた。
入場無料。午後7時まで、月曜休館。(佐藤一司)