冬眠を終えたクマが人里に出没する事案が各地で増えてきた。昨年度はヒグマやツキノワグマが市街地にも現れ、駆除数や人間の死傷者数が統計のある中で過去最多を更新した。駆除か保護か、世論は割れる。圧倒的な力を持つクマに人はどう向き合うべきなのか。ハンターを取材したり、野生動物と対峙(たいじ)したりして自然や命の本質を見つめてきた作家らに尋ねた。
「駆除されるのはかわいそうと思っていたが、顎が取れかけたハンターの話を聞き、クマは一撃で人を殺せると、畏怖を感じた」。現代に生きる女性ハンターとヒグマの戦いを描いた連載漫画「クマ撃ちの女」(新潮社)の作者安島薮太さん(40)は振り返る。
作中には登場人物がヒグマに襲...












