店先に列を作る人たち=出雲市大社町杵築東、高田屋
店先に列を作る人たち=出雲市大社町杵築東、高田屋

 出雲大社近くにある老舗和菓子店「高田屋」(出雲市大社町杵築東)が30日、創業200年以上の歴史に幕を下ろした。地元や松江、大田両市から訪れた人たちが目当ての品を買い求め、名残を惜しんだ。

 午前9時半の開店前に約30人が店先に並んだ。開店1時間でようかんとカステラ、生菓子が完売。追加で生菓子を作り、午後2時から再び店を開けたが、わずか20分で売り切れた。

 開店前から並んだ出雲市大社町杵築北の春木良子さん(77)は「ようかんのあっさりした甘さが好きだった。閉店は寂しい」と惜しみ、同町修理免の板垣慶太さん(45)は「子どもの頃に生菓子をきょうだいで取り合ったのが懐かしい」と振り返った。県外への手土産によく購入した同町杵築東の上田一晴さん(79)は「長い間お疲れさまでしたと伝えたい」と店主夫婦をねぎらった。

 前島真三店主(85)は「お客さんの要望に応えられるほどたくさん作られず申し訳ない。連日買い求めてもらい感謝、感謝」と話し、妻の迪子さん(80)は「後につなげなかったのは残念だが、やるだけやってきた」と充実した表情を見せた。

  (平井優香)