出雲市大社町日御碕地区につながる県道の崩落現場では、崩落に巻き込まれる直前に止まり、難を逃れたタクシーがあった。運転手の男性(66)が12日、取材に応じ、当時の状況を振り返った。ドライブレコーダーに残っていたのは緊迫の瞬間。一方、対向車線の車に引き返すよう呼びかけるプロとしての仕事ぶりも記録されていた。

 県道は山肌に沿って出雲市街地と日御碕を結び、曲がりくねった箇所が多い。海側は数十メートルにわたる崖だ。

 男性は出雲観光タクシー(出雲市大社町北荒木)で23年間勤務するベテラン。9日は外国人観光客2人を日御碕地区の宿泊施設に送り届けた。雨が降る帰り道の午後...