児玉玉立の作品を鑑賞する来館者=米子市中町、市美術館
児玉玉立の作品を鑑賞する来館者=米子市中町、市美術館

 江戸から昭和期と現代の書作品を展示し、米子市周辺で受け継がれる文化に光を当てる企画展「米子の書ー先人と現代 書の祭典」が21日、同市中町の市美術館で始まった。鳥取県西部で活動した書家たちの多彩な作品を来場者が楽しんでいる。8月25日まで。

 米子市では江戸時代末期、書家の児玉玉立(ぎょくりゅう)(1794~1861年)が書を広めて発展した。企画展では玉立の作品のほか、昭和期を中心とした先人書家の作品と現代書作家の計128点を展示。時代により書体や書風が変化する様子を追うことができる。

 21日は米子東高校書道部と福米中学校吹奏楽部によるパフォーマンスもあった。書道部員17人が演奏に合わせて企画展のタイトルと「魂を繋(つな)ぐ 創 私達の軌跡をこの一筆に込めて」というメッセージを書き上げると、美術館のホールを埋め尽くす見物客から大きな拍手が起こった。

 青戸貴子館長は「先人と現代の書作家のさまざまな書体書風を楽しんでほしい」と話した。

 午前10時~午後6時で水曜休館。観覧料は一般500円、大学生以下無料。

(中村和磨)