データをグラフなどで可視化し、意外な事実に迫る「データism」。

 これまで3回にわたり松江北高校、出雲高校、米子東高校の大学合格実績を紹介した。最終第4回は3校の傾向を比較する。

【松江北・出雲・米子東】東大合格最多は? 山陰の「進学校」 40年間分の実績をデータ解析 <大学進学編>

 データは1980~2023年度の学校要覧から拾い上げた。

 
 旧帝大に一橋大、東京工大、神戸大を加えた難関国立大(10大学)、「早慶上理」「MARCH」「関関同立」の難関私立大(13大学)、中国5県の大学(7大学)=表参照=の合格者の延べ人数や、現役合格者の延べ人数を抽出した。医学部は各校や各年度によって記載の有無が異なることから、抽出しなかった。

 併願を含む人数のため、同じ生徒が複数の大学に合格した場合、それぞれカウントしている。出雲は1988~2003年度の学校要覧に現役と既卒の内訳の記載がないため、この期間は合格者数の合計のみを反映した。

 

難関国立大の合格者数 近年は3校の差縮まる


 3校の難関国立大の合格者数と、生徒数に占める現役合格者の割合を比較したのが下のグラフだ。

▼グラフの点部分にカーソルを合わせると、難関国立大の合格者が分かります。スマートフォンの場合はタッチすると表示されます。左上の矢印を押すと、現役合格者の割合に切り替わります


 合格者数、現役合格者の割合とも、松江北が3校の中で高い水準を保つ一方、近年は差が縮まっている。

 合格者数は、松江北が1994年度から2009年度までトップで、2000年度は71人だった。一方で2009年度以降は減少し、2019年度は17人まで減った。下がり幅は3校の中で最も大きい。

 生徒数に占める現役合格者の割合も、松江北が1994年度から2011年度までトップをキープしてきたが、2015年度に出雲が5・90%で松江北を上回った。米子東は直近の2023年度が群を抜いて高く、10・43%だった。

現役合格 難関私立大、米子東が高水準


 難関私立大は米子東が頭一つ出ている。...