浜田市出身の三浦龍司選手(22)=SUBARU=が7日(日本時間8日)、パリ五輪陸上3000メートル障害決勝で、2大会連続入賞となる8位に入った。母校の浜田東中学校(浜田市下府町)で開かれたパブリックビューイング(PV)では、予選時を上回る約160人がスクリーンの前で力走を見守り、惜しみない拍手を送った。
会場には午前4時過ぎのレースにもかかわらず、予選と同じように、三浦選手が過去に通った浜田ジュニア陸上教室の関係者や地元住民が詰めかけた。
開始前に市陸上競技協会が制作した応援動画や予選のレースが流れると、応援ムードが最高潮に。かつて教室に通った浜田高校陸上部3年の佐々木悠里さん(17)は「三浦選手は地元のヒーロー。浜田にメダルを持って帰ってほしい」と願いを込めた。
4時45分ごろにスタートすると、序盤は選手全員がハイペースな走り。三浦選手は密集する外国人選手の集団に囲まれ後方に位置したが、持ち前のハードリング技術の高さを見せ食らい付いた。浜田一中陸上部2年の古城璃大さん(13)は「うまくペースを調整していてすごい。速度はまねできないけど、ペース配分の仕方は見習いたい」と目を輝かせた。
最終周はスパートをかけ、8分11秒72の好タイムでゴールすると、来場者は手持ちのうちわを大きくたたいて喜んだ。三浦選手の小中学校時代にともに陸上教室で汗を流した国府小教諭の橋ケ迫樹さん(22)は「一気に入賞まで持っていくのはさすがだった」と感服した様子だった。
中学時代の駅伝大会で指導した同協会の斎藤博之事務局長(63)は「厳しくマークされる中でも、順位を上げて勇気と感動を与えてくれる走りだった。まずはお疲れ様と言いたい」とねぎらった。
(宮廻裕樹)