作品に見入る来場者=松江市殿町、島根県民会館
作品に見入る来場者=松江市殿町、島根県民会館

 華道家元の池坊松江支部(石飛有美支部長)の生け花展が7日、松江市殿町の島根県民会館で始まり、モミジやコスモス、枯れ葉など秋を感じさせる花々や樹木を生けた約90点が来場者を楽しませている。8日まで。入場無料。

 同支部は現在、約200人が在籍。松江を彩る文化の一つとして生け花の魅力を毎年展示で伝えている。

 今年は、秋を先取りした草花を使った作品を展示。華やかな花材だけでなく道端で見かける雑草なども使い、思い思いの秋を表現した。

 他の作品より一回り大きい日吉親雄(ちかお)さんの作品(高さ約1・3メートル)は、赤色のケイトウをアクセントに、秋の情景を表現。長く伸びる枯れ枝が、植物の命と季節の移ろいを感じさせる。

 石飛支部長(74)は「今年は猛暑で花材が少なかったが、工夫を凝らして多様な作品が出来上がった。生きている花を見て、豊かな気持ちになってほしい」と話した。
 
(小引久実)