中国地方最高峰・大山(標高1729メートル)は厳しい残暑が続き、台風10号の影響も見られる。大山プロガイド協会に登山道周辺、三徳山であった保全活動の様子をリポートしてもらう。












◆リポート◆
気象予報士泣かせの迷走した台風10号が通過して、ようやく涼しくなるかと思ったのに、相変わらず残暑が厳しい日が続いています。
8/22には『処暑』が過ぎ、二十四節気ではまもなく9/7には『白露』になりますが、この白露というのは大気が冷えて、露が出来始める頃という季節の言葉です
ところが未だ35℃越えの予測が出ていますので、いつになればすずしくなるんだと疑心暗鬼にもなります。
この暑さの中の登山では、特に熱中症に気を付けてください。防ぐ方法はとにかく水分補給しかありません。
台風10号が過ぎた直後に山に入りましたが、気になった点をひとつ。さほど風が強かった訳ではないのですが、枯葉の落ち葉が多く、加えて緑の葉も同じくらいに落ちています。それだけ葉柄の部分が弱くなっているということです。
紅葉がきれいになる条件は大別すると
- 梅雨時期の雨量
- 夏場の日射量
- 秋になっての朝晩の寒暖の差
これが大きな条件ですが、これを考えた時にほとんど当てはまらないのが今年の状態です。
今の時期から今年の紅葉は、と言えませんが微妙なところです。
先日は大山隠岐国立公園の東にある三徳山にて、三朝町内の小学校と中学校の先生方による『山護運動』が実施されました。総勢40名以上の先生方が協力してくださり、麻袋を詰めた土嚢袋を崩れかけた場所とか雨水の流れを谷に流すための水切りとかを作りました。
人工的な造作ではなく、将来的に自然に還る素材だけを使っての作業で、登山道の崩壊を少しづつでも食い止めています。この運動の意味を先生方が地元の子供たちに伝えてくださり、学校行事として、小学生の子供たちとPTAのご父兄がさらに授業に組み込んで、協力をしていただいています。
あくまでボランティアなんですが、本当の意味で「山を護る」ことを子供たちから率先して実施していることは全国的にもあまり事例としては無いように思います。