松江市玉湯町玉造、出雲玉作資料館で渡部良和さん(52)=雲南市加茂町大竹=の木工芸展が開かれ、繊細で一体感のある工芸品約30点が来場者の目を楽しませている。31日まで。
渡部さんは木工所でたんすなどの木製家具を制作する。工芸にも約30年携わり島根工芸連盟代表理事も務めている。
「花梨(かりん)柘植(つげ)線象嵌(ぞうがん)箱」は濃い茶色のカリンに薄い茶色のツゲの木を線状に組み合わせた作品。木の温かみと色のコントラストによる高級感が光る。
「桑曲手(くわまげて)付梻莨盆(つきたもたばこぼん)」はクワの木の板に熱を加えて作った取っ手つきの盆。タモの複雑な文様との取り合わせが芸術性や高い技術力を感じさせる。
渡部さんは「見る人に驚きを与えられるように心がけて制作している、ぜひ見に来てほしい」と来場を呼びかけた。
午前9時~午後4時半。入場無料。
(林李奈)