米テレビ界最高の栄誉とされる第76回エミー賞で、米配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が連続ドラマ部門作品賞など18冠に輝いた。舞台は日本の戦国時代、せりふの7割が日本語。異例とも言える快挙は、主演男優賞を受賞した真田広之が異文化の壁を乗り越えようと闘い続けた約20年の歴史がもたらしたものだった。
「西洋と日本のクルーやキャストが一緒に仕事をするということは、互いを尊重し、学び合い、助け合うということ」。授賞式後の記者会見に臨んだ真田の発言を聞いて、同じ言葉を昔、真田本人から聞いたことがあるのを思い出した。
2004年11月、中国・上海。新年紙面向け記事の取材のため、ジェームズ・アイボリー監督...