発足から90年を迎えたプロ野球への思いを聞くインタビューシリーズ。テレビ朝日「報道ステーション」のメインキャスターを務める大越健介さんは、東大時代は野球部のエースとして東京六大学リーグで通算8勝を挙げた。人生をともに歩んできた野球への愛情を語った。(聞き手 共同通信=小林陽彦、児矢野雄介)

▽「ON」に興奮

 小学校1年生ぐらいの時に、両親がグラブとミットを三つ上の兄と僕にプレゼントしてくれました。一緒に野球をしたり、家の中で相撲を取ったり、昭和の頃の普通の兄弟。毎日のように兄と、家の前の道路とか、刈り入れが終わった後の田んぼとかで、ひたすらキャッチボールし続けました。やっぱり野球でしたね。

 故郷の新潟でも巨人戦のナイターは放送していたので、「ON」の打撃に興奮しました。中継が終わるのが悔しくて、翌日...