米子市出身の20歳の大学生が、とてつもない快挙を成し遂げた。東京五輪のボクシング女子フェザー級で入江聖奈選手=日体大、米子西高出=が金メダルを獲得。ボクシング日本女子初、山陰勢の個人種目としても初の金メダリスト誕生だ▼知れば知るほど、その魅力は奥深い。母親がファンで自宅に置いていたボクシング漫画『がんばれ元気』を読んで、小学2年で競技を始めた。ジムで汗を流す傍ら、米子・後藤ケ丘中時代は陸上部に所属し、800メートルを専門にしていた▼スポーツ万能かと思いきや、「私は逆上がりができないぐらい運動音痴。スポーツは才能だけではない」。努力すればメダリストになれるかもしれないという夢を、子どもたちに与えてくれた▼自らを「カエルパンチャー」と名乗るほどのカエル好き。休日にカエル柄のマスクやリュックを着用し、オタマジャクシの観察に出掛ける様子を動画サイトのユーチューブで紹介している。リング上の厳しい表情とは対照的な、穏やかな笑みが印象的だ▼ボクシング女子日本代表の愛称は「ブルーローズ・ジャパン」。フライ級に出場する並木月海選手(22)=自衛隊=と考えた。長年、開発不可能とされてきたブルーローズ(青いバラ)には「夢はかなう」という花言葉があるのが由来。表彰式後は「夢の中にいるよう」と喜びの中に戸惑いも見せたが、美しい青いバラを見事に咲かせた。(健)