妖怪や化け猫をユーモラスに描く画家・絵本作家の石黒亜矢子さん=千葉県出身=の作品展が出雲市平田町、平田本陣記念館で開かれている。絵本の原画を中心に、描き下ろしの新作など約300点が来場者を楽しませている。6月1日まで。
画業初期の妖怪絵をはじめ、化け猫の1年間を四季折々の風物とともに描いた「ねこまたごよみ」、チョウの妖精を主人公にした「いもうとかいぎ」など14作の絵本原画を展示した。緻密で躍動感のある絵が鑑賞者を引き込んでいく。
ツチノコやカッパ、イエティといった未確認生物は、現実感を持たせつつ想像力豊かに描いた。絵本「ばけねこぞろぞろ」の登場キャラクターをモチーフにした新作約20点もある。
石黒さんが使う画材や下絵、発想に影響を与えた本や漫画、人形もあり、作品が完成する過程が分かるようにした。
担当した藤原雄高学芸員(43)は「恐ろしくも愛らしい妖怪や化け猫を楽しんでほしい」と話した。
午前9時~午後5時。4月29日、5月6日を除く火曜日休館。一般800円、高校生以下無料。
(佐藤一司)