おもちゃ付きのキャラメル菓子「グリコ」の発売100周年を記念し、2022年に販売された特別商品のおもちゃ
おもちゃ付きのキャラメル菓子「グリコ」の発売100周年を記念し、2022年に販売された特別商品のおもちゃ

 子どもの頃、小さなおもちゃのおまけが付いたキャラメルやシールが付いたチョコレート菓子を買ってもらうのが楽しみだった。目的は菓子よりおまけの方。商品によっては人気がすさまじく、子どもがおまけ欲しさに買った菓子を食べずに捨て、社会問題になったほどだ。

 おまけは「御負け」と書き、辞書には「値引きしたり、品物を添えたりすること。また、その品物」とある。とはいうものの、付けたおまけでその商品が爆発的に売れれば、負けどころか売り手の「大勝ち」と言った方がいいかもしれない。

 誰しも「お得」という言葉には弱い。プレミアム商品券は人気だし、ふるさと納税の返礼品にも「おまけ付き」があるようだ。豪華な返礼品をそろえて寄付の獲得競争が過熱したが、さらにおまけで誘うとは、知恵比べもとどまることがない。

 はやりの「ポイ活」も似たような消費者の心理だろうか。買い物やサービスの利用など、さまざまな方法でポイントをためたり、使ったりする活動。積極的にはしていないが、ポイントがたまるクイズに挑戦するのが習慣になってきた。

 ただ、ポイ活も注意が必要。中には安全でないポイントサイトも含まれており、ためたポイントが利用できなかったり、不正利用されたりするリスクがあるという。甘いうたい文句にはだまされないことだ。熱中し過ぎて「トラブル」というおまけが付かないように。(彦)