
ー新型特急やくも273系がデビュー1周年を迎えます。手応えをどう感じていますか。
新車導入による利用増を期待していましたが、2月時点でも前年比で10%ほど増えており、驚いています。1周年を機会にやくもを利用した旅の提案を行い、2025年度も高評価を維持していけるよう取り組みます。
ー大阪・関西万博がまもなく開幕します。
キャンペーンなどで万博の来場者が関西と山陰を行き来したくなるようアピールしたいです。訪日外国人客(インバウンド)は国内の複数箇所を巡る傾向があり、山陰のPRは非常に有効だと思います。

ー山陰へどのように誘致していきますか。
24年6月の支社長就任から山陰のほぼ全域を回り、地域に残る日本の原風景、山海の幸、神話や歴史といった文化など、世界に誇れる多くの本物に気付きました。これらは観光資源になり得るもので、交通事業者としてもさまざまなチャンネルでの発信が必要だと感じています。
例えば、地域で安価でおいしい料理を提供している飲食店に多くの人々が立ち寄っているのをよく見かけます。食そのものが観光コンテンツになっている一方で、住民の方はそこに何げない暮らしがあるだけだと思っていらっしゃいます。自分たちが作っている物の価値を感じてもらえるよう、当社の産直オンラインショップ「ディスカバーウエストモール」を提案するなどして、PRしていきます。
ー米子駅をはじめ、主要都市の駅前で再整備が進んでいます。
山陰のにぎわいづくり、まちづくりに今まで以上に役立ちたいと思います。米子駅はがいなロードの開通で南北の往来が便利になりました。引き続き南北のにぎわい創出に向けた取り組みを行っています。松江駅は、百貨店跡や駅前広場をどのように再興するかが非常に重要なテーマです。地元で取り組む機運がありますので、参画しながら盛り上げていきます。


当社は「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす。」という志を掲げ、鉄道事業だけではなくまちづくりや地域の課題解決にも参画しています。こよなく地元を愛する心を持ち、鉄道の安全を自ら築くことに誇りを感じていただける方は、ぜひ私たちと一緒に働きませんか。
金岡裕之:富山県富山市出身、58歳。2024年6月より現職
鉄道の中でも土木系分野の出身。新幹線の線路メンテナンスに長く従事。多様な線路保守工事の変革に取組み、数多くの大型機械編成を開発、導入。
旅行、山登り、音楽鑑賞が趣味。旅行では主に欧州、特にドイツ鉄道を網羅的に乗り歩き。山は山陰両県の県別ガイド制覇を目指しています。
