昨夏の甲子園で大社のベスト8入りの原動力になった馬庭優太投手=2024年8月17日
昨夏の甲子園で大社のベスト8入りの原動力になった馬庭優太投手=2024年8月17日

 昨夏の甲子園を沸かせた「大社旋風」が続いている。三笠宮家の彬子さまが、皇族としては50年ぶりにラジオパーソナリティーを務めた21日の「オールナイトニッポン」で、大社高校野球部の快進撃に感動した様子を紹介された。

 特に力が入ったのが、延長十一回の激闘の末に大社がサヨナラ勝ちし、8強入りを決めた早稲田実業戦。「見逃し配信を見て泣き、ダイジェスト番組を見て泣き、お風呂に入ってもう一回泣きました」。

 子どもたちに伝統文化を伝えるため、彬子さまが設立した団体「心游舎(しんゆうしゃ)」が、出雲市の出雲大社で「キッズキャンプ」を開くなど交流は深い。放送前日に心游舎のトークイベントを取材し、彬子さまと万九千神社(出雲市斐川町併川)の錦田剛志宮司の軽妙な掛け合いを聞いただけに、彬子さまの「大社愛」も納得だった。

 放送翌日、大社旋風の立役者だった馬庭優太投手が大学デビューを果たした。東都大学野球1部の東洋大に進み、リーグ戦で春秋4連覇中の青山学院大戦に七回途中から登板。早稲田実業戦と同じタイブレークに突入する中、5回を投げ自責点0に抑え、実力を証明した。

 映像を見ると、神宮球場に舞台が移っても雄たけびを上げる気迫の投球スタイルは変わっていなかった。昨夏の大社メンバーでは、遊撃を守った藤江龍之介選手も大阪経済大での活躍の様子をスポーツ紙が伝える。旋風の続きが楽しみだ。(吏)