「書くためには思い起さなくてはならず、それを凝視していると、私は気分がわるくなり、吐気(はきけ)を催し、神経的に腹部がとくとく痛くなった」

 1945年に広島で被爆した大田洋子(03~63年)は、50年に冬芽書房から出版した「...