大型連休の前半から飛蚊(ひぶん)症に悩まされている。眼球の硝子体が濁ることにより、視界に蚊が飛んでいるような影が見える現象。パソコンの見過ぎか、久々のゴルフで紫外線を浴び続けたせいなのか…。根本的な原因は加齢だろうが、ちらつく影が何ともうっとうしい。
この人は誰であろうと、眼前のうっとうしい存在は排除するようだ。トランプ米大統領がウォルツ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を解任し、次期国連大使に指名する異例の人事を発表した。誤って米誌編集長を招いた民間通信アプリで軍事作戦を協議し、機密情報を漏えいさせた問題を受けた事実上の更迭とされる。
やむを得ない面もあろうが、ウォルツ氏は外交タカ派で同盟関係を重視。日本はトランプ氏へのパイプ役と見ており、対米外交に影響する恐れもありそうだ。
その外交ではトランプ政権による高関税政策が波紋を広げている。日米交渉で米側は自動車、鉄鋼の追加関税などを特別扱いしない意向という。昨春、自動車メーカーに就職した甥(おい)が連休で山陰に帰省し「この先どうなるのか」とこぼしていた。こちらにとっては「トランプ関税」こそがうっとうしい。
眼科医に聞くと、飛蚊症に特効薬はないが、病気が要因でなければ次第に慣れ、自然に改善していくらしい。それに比べ、唯我独尊で周囲を振り回す“トランプ流”には慣れそうにない。何ともうっとうしい。(健)