出雲市大社町杵築西、手銭美術館で植物が描かれた日本画の企画展が開かれ、来館者は四季を感じさせる作品をじっくりと鑑賞している。6月2日まで。
雲南市大東町出身で広瀬藩の御用絵師、堀江友聲(ゆうせい)(1802~73年)の「百花群鳥図」は、桜や藤、ツバキやアジサイなど20種類以上の植物が精緻で鮮やかに描かれている。
杉とセミを画題に木陰の涼しさを感じさせる「老杉(ろうさん)孤蝉図(こせんず)」(作・松村景文)、京都・嵐山の桜と紅葉の景色が対比できる「嵐山(あらしやま)栂尾図(とがのおず)屏風」(作・古市金峨(きんが))など同館が所蔵する23点が並ぶ。
佐々木杏里学芸員は「作者によって違う植物の取り上げ方を楽しんでもらい、作品そのものの美しさや空気感を味わってほしい」と話した。
大人800円、高校生以下無料。午前9時~午後4時半。毎週火曜休館。(黒沢悠太)