第四章・公儀と大名(5)

 

 翌四月八日、猿千代の元服式が二条城で行われた。烏帽子(えぼし)親は徳川秀忠が務め、松平姓をさずけられて利光と名乗った。この後利光は三代将軍となる家光の諱(いみな)をは...