Q. 包茎が心配です


 2歳の息子、お風呂で洗う時に性器の皮がむけないことが心配です。男の子を育てるのは初めてで分からない部分が多く、どうしたら良いかを教えてほしいです。

YUBI先生の回答


 包茎をどうするのかは、母親なら誰もが心配されることだと思います。まず、知っておいていただきたいことは「14~15歳までは、包皮と亀頭表面は分離していない状態が普通」ということです。第2次性徴までは、完全にむけることがないのが一般的です。

病気ではないと考え、自然経過を見守ろう(YUBI先生提供)

 アメリカでは風習として乳幼児の時期に手術をし、イスラム教やユダヤ教では宗教上の理由で手術をしています。ただ、日本においては、特別な理由がない限り、14~15歳までは様子をみられていいと思います

 包皮と亀頭表面がくっついている下に、黄色っぽいあかがたまっていることがありますが、これは成長とともに自然排出されるので、放っておいて大丈夫です。

 包茎のお子さんで注意することとして「亀頭包皮炎」があります。これは、おちんちんの先端が赤くなり、ひどくなると、水ぶくれのように腫れてしまうものです。治療として、抗菌薬の内服や塗り薬があり、比較的短期間で治ります。このような所見がみられたら、かかりつけ医を受診してください。

 亀頭包皮炎を何度も繰り返す場合は、包茎の手術を勧められることもありますが、大変まれです。その他、包茎対策として「むきむき体操」を聞かれたことがあるかもしれません。これをすることで、まだ分離していない包皮と亀頭表面に傷が入り、そこから亀頭包皮炎となるケースも散見されますので、積極的には推奨されていません。

 包茎は病気ではないと考え、自然経過を見守っていただければと思います
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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