
夫の禁煙がうまくいかず、子どもへの影響を心配しています。吸う時は外へ出てもらいますが、しばらく臭いも残りますし、受動喫煙になっているのではと不安。どうしたらいいでしょうか?
現代において、喫煙率は減少傾向にあるものの、父親母親世代の男性で25~35%、女性では6~9%が喫煙をされています。受動喫煙については、皆さんご存じの通り、子どもにとって好ましいものではありません。厚労省が出しているデータには、乳幼児突然死症候群のリスクが、親のどちらかが吸っていると1・6倍に上昇し、両親ともに吸っていると4・7倍にまで上昇する、というものがあります。

その他、ぜんそくをはじめとした呼吸器疾患、中耳疾患、低身長、虫歯、がんなどのリスクも上がるといわれています。
受動喫煙を減らすため、外に出てたばこを吸ってもらうのはいいことなのですが、どうしても吐く息の中にたばこの成分が含まれてしまっていますし、ちりも積もれば山となるで、ソファやカーテンなどにたまった成分が、常に家の中での「3次喫煙」を起こしてしまいます。
ここまで読んでいただくと「絶対に受動喫煙はさせるべきではない!」となるのですが、ここで大切なのは、子どもに対しての受動喫煙のリスクと、禁煙による親のストレスをてんびんにかけ、家族が納得することだと思います。禁煙のイライラを子どもにぶつけるようであれば、本末転倒で、また別の問題が浮上してしまいますからね。
また、仕事においてのコミュニケーションツールとしてのたばこも考慮が必要かもしれません。子どもの立場、母の立場、父の立場を、お互いが尊重し合いながら、包括的な対策をご夫婦で相談されてみてはいかがでしょうか。