短歌 寺井淳選

課せられたリハビリ体操終えた夫つぶあん団子に抹茶所望す    松 江 森脇よし子

 【評】上句はせねばならぬこと、下句はしたいこと。甘味はだいじょうぶなのでしょうね。「所望」の一語に夫婦のニュアンスがよく現れています。

思惑に違ひのあれば手を引きて曲がらむ方を二歳と争ふ      松 江 永原  知

 【評】二歳の子の思惑とは何か。一人前のかわいい個人をそこにみとめて争ううれしさ。場面も目に見えるようなみごとな孫(曾孫?)歌です。

何事も変わることなく二十年二十四節気みたい「竹島」は...