島根県の丸山達也知事が18日、新型コロナウイルスの新規感染者数の増加を受け、県内の感染状況が国の指標に基づくステージ3(感染急増)相当に入ったと表明した。入院患者も増えており、感染が判明した人を原則全員入院させる方針を見直し、中等症以上や、軽症者のうち持病があるなど、重症化リスクの高い人の入院を優先する。鳥取県も3日にステージ3相当に入っており、山陰両県で感染拡大が進む。
島根県は18日午前10時現在、国の示す6指標のうち4指標がステージ3以上だった。上回ったのは、人口10万人当たりの新規感染者数が直近1週間で24・0人(国の指標15人)▽人口10万人当たりの入院を含めた全療養者数が23・5人(同20人以上)|など。
入院患者数は18日午前0時現在148人で、確保病床(324床)の使用率は45・7%。盆の帰省の影響で今後も新規感染者数が増える恐れがある中、病院の負担を軽減するため、入院方針を見直すことにした。
感染者は保健所がある県内7圏域ごとに指定する重点医療機関で診察を受け、入院・宿泊療養・自宅療養のいずれかに振り分ける。
看護師が常駐する宿泊療養は、県内に3施設133室を確保。療養者は18日午前0時現在7人で、自宅療養より優先して活用する。自宅療養は医師会や看護協会と連携し、1日数回の健康観察を実施する。
18日の対策本部会議で方針を確認。丸山知事は、県外者との接触で感染が拡大しているとの認識を示し「感染力の強いデルタ株に、より一層気を付けてもらう必要がある」と強調した。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域にかかわらず、他県への不要不急の往来を自粛するよう県民に呼び掛けた。 (原田准吏)