「簗(やな)」と呼ばれる仕掛けでアユを捕らえる「簗漁」を体験するイベントが28日、島根県美郷町都賀西の江の川であった。町内の子どもたちが、簗に打ち上げられたアユを手で捕まえ、地元の伝統漁法に触れた。
簗漁は傾斜を付けた簗で川の流れをせき止め、アユを打ち上げて捕る漁法。担い手の高齢化で2016年以降、休止されていたが、住民有志らでつくる大和伝統漁業簗保存組合(栗原進組合長)が20年に復活させた。
簗漁体験で子どもたちは簗の上で待ち構え、組合員が簗に向かって放した体長約20センチのアユが打ち上がると、歓声を上げながら手で捕まえ、塩焼きや炊き込みご飯にして味わった。大和小学校3年の黒田蒼太さん(8)は「動きが速くてぬるぬるしていた」と話した。
イベントは、江の川に親しんでもらおうと同組合が企画。町内の園児から中学生までと保護者ら計23人が参加した。9人のボランティアが運営に当たった。
(佐伯学)













