小泉八雲とセツは、1892年9月上旬の隠岐旅行の帰路、船が来ないので海路を諦めて岡山方面へ人力車で山越えをします。その途中、物語の伝承地の鳥取県日野町を通過していますが、滝山神社や龍王滝を訪れてはいないようです。『文藝倶楽部』第七巻十一号掲載の平垣霜月著「幽霊瀧」をセツが語り、再話したものと考えられます。

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