小泉八雲は「日本海に沿って」(『知られぬ日本の面影』)に、この物語を浜村温泉の宿屋で、自分の連れ(小泉セツ)から聞いたと記しています。どこで語られたかは別として、セツが伝えた物語に違いありません。またこの怪談の舞台、持田の浦は朝酌川下流の貝崎鼻付近をさす地名のようです(『川津郷土誌』)

 この因縁話的...