第八章・寛永の危機(19)

 

 利政は書状の冒頭で利常の労をねぎらい、所用があって会いに行けないことをわびていた。

 そしておたずねの件については、角倉(すみのくら)素(そ)庵(あん)や本(ほん)阿弥(あみ...