『バック・トゥ・ザ・フューチャー』メイキング写真(C)UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』メイキング写真(C)UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 1985年、全世界で年間興行収入No.1を記録し、日本にも一大ムーブメントを巻き起こしたタイムトラベルSFの最高傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。公開から40周年を記念して、12月12日より史上初のIMAX、そしてプレミアムフォーマットでは4DXでの1週間だけ限定上映される。このたび、製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグが信じた“傑作”の誕生秘話を収めた特別映像が解禁となった。

【動画】伝説の始まりを語る特別映像

 時空を駆け抜けるマシンで主人公マーティが出会ったのは、高校生の両親だった――魅力的なキャラクターたちが織り成す夢と希望に満ちた物語は、公開されるや否や、日本はもとより全世界で大ヒットとなった。

 後にタイムトラベルSFの最高傑作といわれ、アクションもドラマも一挙に楽しめるエンターテイメントの金字塔として、今なお愛される不朽の名作だが、解禁された映像では、その輝かしい成功の裏で、製作開始がいかに困難を極めていたかが語られる。

 ロバート・ゼメキス監督の「映画作りは苦難続きだ」という言葉の紹介から始まり、製作のニール・キャントンが「小さな困難が積み重なる」と当時を振り返る。脚本/製作を務めたボブ・ゲイルが「作品を撮り始めるまでが本当に大変だったんだ」と語るように、第2班第1助監督のミッチェル・ボックも「スタジオが決まらずなかなか企画が動かなかった」と証言。当時は「“タイム・トラベルものはヒットしない”と断られ続けた」とゲイルは明かし、その企画が却下された回数は、実に40回ほどにも及んだという。

 撮られないまま終わる可能性もあったこの作品の成功を、唯一信じた人物が、スティーヴン・スピルバーグだった。製作総指揮/第2班監督のフランク・マーシャルが「スピルバーグには観客の感覚が分かるんだ」と評するように、彼はちょうど設立した製作会社アンブリンの「初仕事」として本作を手掛けることを決断。旧知の仲であるゼメキスやゲイルと物語を練り始め、そこに才能あるクルーが集結した。

 ユニバーサル・スタジオ製作部門代表のショーン・ダニエルも「最高の製作総指揮だ」と絶賛、フランク・マーシャルが「広い視野で物事を捉え、必要な時だけ介入する」と語るように、スピルバーグはまさにその手腕を発揮し、プロジェクトを成功へと導いた。

 こうした製作陣の揺るぎない信念と情熱が結実した奇跡の物語を、劇場の大きなスクリーンで楽しめる――これも一つのタイムトラベルだ。