ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』(毎週火曜 深1:00)が、3月31日深夜に放送。この日の放送をもって、10年の歴史に幕を閉じた。冒頭に宣言していたように「いつも通り」の構成となったが、思いが詰まった放送となった。
【写真】あの男も登場!多幸感にあふれた『星野源ANN』イベント
オープニングトークで、星野は「やべぇ、どうしよう。全然終わる感じがしない(笑)。発表した時は、けっこう感慨深いものがあって。どういう風に伝えたらいいかなと、いろんなことを考えながら放送を迎えたんですが、きょうは普通通りすぎて。本当に普通ですね。なんか普通の放送をやろうと思って。いつもの通りやって、いつもの通り終わろうかな」とコメント。「武道館のイベントでも、自分にとってこの番組とはみたいなことを話すことがあったから。普通にやろうかなと思って入ってきたんですよ。打ち合わせに入って、きょう来ていたメールが1万通らしいです。とんでもないです」と驚きの声を上げつつ、感謝を伝えた。
その後は、冒頭のコメント通り、通常通りに進行。ジングルのコーナーでは「涙出た」と口にするほど、常連リスナーたちによる笑いにあふれたジングルが続いた。番組内で放送されてきた、星野源の盟友・ニセ明による『ANN』もラストを迎えた。その後は、リスナーからのメッセージが読み上げられていく中、同番組の作家を担当している寺坂直毅氏からの”質問”も読まれた。
寺坂氏は「この番組に初めてメールします。星野源さんに質問です。同学年の星野さんを見ていると、いつも思うのは、過去を振り向かず、いつも前を見ていて、そして先を見て、人生を歩んでいらっしゃるなぁということです。常に新しいことを、そして先人たちへのリスペクトを決して忘れず。私は年齢を重ねるのが、たまに怖くなります。40代、体力の衰えも感じ、元気で若い人をどんどんうらやましく思い、つらくなってしまうのです。しかし、星野さんを見ていると、いい歳の重ね方をしていると思うのです。どんどん鋭利に、研ぎ澄まされていると感じます。星野さんは、未来をどう見つめていますか。どうしたら歳を重ねることを楽しめるのでしょうか。どうしたら、これから先、人生、ワクワクしながら挑めますか?」と問いかけた。
これに、星野は「僕が思うのは、いい歳を重ねていると思ってもらえるのはめちゃくちゃうれしいですね。なんでかっていうと、自分ではそう思えてないからなんですよ。自分では、理想だったりとか、うまくいかないなとか、これはうまくいったなとか、いろいろある中で、やっぱり自分自身で『オレはいい歳の重ね方をしているな』って思える人って、めっちゃ少ないと思うんだよね。相当成功しているか、呑気な人か。なかなか難しいですよ、この世の中でいい歳の重ね方をするって。僕から見ると、寺ちゃんはめちゃくちゃいい歳の重ね方をしているなって思う」とコメント。
続けて「なぜかというと、オレから見ると、すごく人生を楽しんでいるように見える。仕事以外のこととか、趣味とか、自分のやりたいこととか、自分の中の世界みたいなことをすごく大事にしていて。それを大事にし続けていて。そこを楽しんでいるって、やっぱり仕事にからめとられて、いろんなことができなくなったりいく中で、それを保っているっていうのは、すばらしいことだなと思っています」と話していった。
さらに「あと、僕が1個楽しみにしているのは、これやっぱさ、毎週ここで会っていたわけじゃない?作家として。10年毎週会っているとさ、仕事相手になるんだよね。だからさ、普段も会話しなくなったじゃん。連絡とかもしなくなって。たまに、ツアー先でおいしいごはんやさんありますかって連絡するくらいで。でも、オレたち友だちだったじゃん。だから、友だちになるのすごく楽しみにしている。友だちに戻るっていうか、友だちになるっていうか。温泉旅行に行こうと思っているんですよね(笑)。行きましょう、久しぶりに」と呼びかけていた。
そして迎えたエンディング。ギリギリまでリスナーからのメッセージを読んでいった星野は、同番組のエンディング曲に「Friend Ship」を選んだ理由についても回答。『星野源ANN』最後の「Friend Ship」が流れる中、星野は「ラジオのエンディングっていうのは、一生残るじゃないですか。ラジオを聴いている人にとって。ラジオ終わる瞬間って、やっぱりさみしいんですよ。僕が前から思っているのが、なんかね…ちゃんとお別れの曲にしようと思ったんです。なぜかというと、さよならってちゃんと言った方がいいよねって。そういうことをはっきり言えないと、次がね、なかなか来てくれないっていう感覚があるんです」と言葉を紡いでいった。
続けて「それは自分の未来とか、違う未来だったりね。そういうものもそうだし。あとは、その人と“再会”するっていうのも、未来のひとつなので。(さよならをちゃんとしないと)それも来にくくなるって思っているんですよ。だから、僕はちゃんと終わることが大事だって、いろんなところで言っているんですけど。何かが終わるっていうことは、何かが始まるっていうことで。何かがもう1回あるとか、また会えるとか、また会いましょうとか。なんかそういうものって、さよならって。左様ならじゃないですか?左様ならしょうがない、ありのままでみたいなことだと思うんですよ。レット・イット・ビーみたいな言葉だと思うんです。だから、みんなはそれぞれの左様を…レット・イット・ビーをおそらく生きるでしょう。その中で、僕はもうラジオリスナーって知っているんですけど、たぶん一生忘れないでしょう、あなたたちは。だから、僕も一生忘れませんから、その思いを持ちながら、一緒にこの世の中を生きていきましょう。それでは、星野源でした。さようなら」と締めくくった。
これまで、リスナーをラジオの外へ連れて行ってくれるような遊び心あふれる番組を届けてきた星野。寺坂氏の言葉にあったように「先人たちへのリスペクトを忘れず、いつも前を見て」きた星野は、最終回のエンディングでも「リスナーのこれから」に思いを馳せて、まっすぐにコメントを送った。
「いつか、あなたに出会う未来」との歌詞がある楽曲「Hello Song」は、2016年に放映されたACジャパンのCM楽曲として書き下ろしされた。CMには、星野が敬愛する植木等さんの姿も映し出されているが、当時の星野は「動く植木等さんと自分の歌が同じ場所にいる。10歳の頃から想い続けた植木さんへの気持ちを、こんな風に歌にする機会がくるなんて。本当に感慨深く、未来は予想外に、やはり面白いです。全ての人に笑顔の未来が訪れるよう祈っています」とコメントしていた。何があるかわからない未来だからこそ、面白い。星野が発した「さようなら」に込められた思いをかみしめ、ばらばらながらも一緒に日々を過ごしていきたい。
番組の模様は、放送後1週間以内は「radiko」で聞くことができる。
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