自動運転車による公共交通サービスが4日、島根県飯南町赤名地区で始まった。早速、地元住民ら16人が乗り、運転手の操作なしで動く車に驚いた。
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6人乗りの時速12キロの車で、路面に施した電磁誘導線に沿って走る。前列には運行事業者のスタッフが座り、不測の事態が発生した場合、車を止める。
町役場、スーパーマーケットなどを巡る3コースが設定され、停留所は16カ所。月、火、木曜は1日10便、土日曜祝日は6便運行する。予約不要で、運賃は乗車1回につき一律200円。回数券と定期券もあり、町役場で販売する。
初日は拠点となる道の駅・赤来高原(飯南町下赤名)で出発式があり、関係者約30人が出席。公募の結果、車両名は「い~にゃん号」に決まったとの発表があった。
名付け親で、乗車した迫田来飛さん(14)=赤来中学校3年=は「思ったより速く、実際に操作なしで動くことに驚いた」と話した。
サービスは町が国土交通省の実証実験の採択を受けて開始。人口減少、高齢化が続く赤名地区で、公共交通のドライバー不足解消と高齢者の移動手段確保を図る。自動運転車の本格導入は全国4例目、中国地方では初めてとなった。 (清山遼太)