「エコぶりっ子」「なんちゃってグリーン」…。今の地球温暖化対策を見るとこんな造語が浮かぶ。環境への配慮をうたいながら実行が伴わない「見せかけのエコ」が結構はびこるからだ。「地球に優しい」イメージだけを拝借して、ビジネスに利用しようとする向きも少なくないように見える。猫も杓子(しゃくし)もSDGs(持続可能な開発目標)を唱える風潮で、本物の取り組みをどう評価していくか▼その物差しとなりそうなのが炭素生産性。とっつきにくい言葉だが、温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)排出量と国内総生産(GDP)の関係を示す。分母をCO2排出量、分子をGDPとし、その数値が大きいほど少ない排出量で多く生産できる。地球に優しい経済活動の指標だ▼その炭素生産性の世界ランキング。第2次産業で日本は1995年、スイスに次いで2位の優等生だったのが、2015年には主要国で最下位クラスの8位に転落▼日本の製造業の低迷ぶりと歩調を合わせるように「環境対策は経営の邪魔」と後回しにしているうちに、世界の潮流から取り残されてしまった▼CO2削減は、経済成長の足を引っ張るというのが通り相場だったが、昨今はスウェーデンやフランスなどがCO2排出量を減らしながら、経済を成長させ、環境対策への投資や技術が成長に貢献している。石油ショックや公害を乗り越えてきた日本の環境技術をもう一度。(前)