今月末で閉館する「いずもまがたまの里伝承館」=松江市玉湯町湯町
今月末で閉館する「いずもまがたまの里伝承館」=松江市玉湯町湯町

 出雲型勾玉(まがたま)の伝統を紹介する「いずもまがたまの里伝承館」(松江市玉湯町湯町)が、今月31日で閉館する。職人が技を披露し、勾玉づくり体験が楽しめ、天然石アクセサリーを販売してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う来館者の減少で、約37年の歴史に幕を閉じる。
 同館は玉造温泉に近い国道9号沿いにある。天然石アクセサリーを製造販売する老舗企業・めのや(同)が運営し、1985年3月にオープンした。2階建てで、2階はめのや本社、1階(面積960平方メートル)は勾玉の歴史を伝えるミュージアムと、加工作業が見学できる職人工房、約1時間で勾玉が作れる体験スペース、約1300品が並ぶ売り場で構成する。
 来館者数は、出雲大社の本殿遷座祭があった2013年に約20万2千人を数えたものの、旅行形態の変化で全体の7割を占める団体客が減少。新型コロナの影響で21年は約1万人に急減したため、閉館を決めた。
 本社機能は残し、販売は玉造温泉街にある「めのうやしんぐう」(松江市玉湯町玉造)を中心に山陰両県の5店舗が引き継ぐ。空いた1階部分は、イベントスペースとしての貸出などを検討する。
 めのやの新宮福志郎社長(46)は「地元を含めて多くの人に来ていただき、感謝している。伝承館はなくなるが、引き続き出雲型勾玉の歴史を伝えていく」と話した。
(片山大輔)