4月中旬(ちゅうじゅん)の午後8時ごろ山陰(さんいん)での南の空
4月中旬(ちゅうじゅん)の午後8時ごろ山陰(さんいん)での南の空

星座探しや星空巡りに役立つ

 2千年以上前の学者が、星の明るさを6段階(だんかい)に分けました。星空を眺(なが)めてすぐに目に留(と)まるほどの輝(かがや)きを1等とし、そこから暗くなるごとに2等、3等と数字を大きくして、暗い夜空で何とか見える明るさを6等としました。

 現在(げんざい)ではもっと細かな数字で明るさを表しますが、この昔の分け方で1等の明るさを持つ星は、今でもしばしば1等星と呼(よ)ばれます。シリウスやベガといった1等星の名前を知っている人もいることでしょう。星空の中の1等星が見分けられれば、星(せい)座(ざ)を探(さが)すときなどのよい手(て)掛(が)かりになります。

 1等星は全部で21個(こ)ありますが、それらは星空に均等(きんとう)に散らばっているわけではありません。1等星がない星空の一(いっ)角(かく)もあります。そこでさらに、およそ70個ある2等星のうちのいくつかを知っておくと、星空巡(めぐ)りに大いに役立ちます。

 では、この時季見ごろの星を紹(しょう)介(かい)しましょう。午後8時ごろ真南の空に光る2等星は、「孤(こ)独(どく)なもの」という意味を持つアルファルド。周りに明るい星がなく目を引きます。うみへび座の心臓(しんぞう)にある星です。

 そこから左上の高い位置にはレグルスという1等星があり、こちらは、しし座の心臓にあたります。1等星の中では最も暗い星で、近くにはそれより少し暗いだけの2等星アルギエバもあります。

 西の空には冬の星座の1等星がにぎやかに輝いていますが、こんな地味なあたりにも目を向けてみてください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)