出雲市内の斐伊川下流で冬鳥のコシギ1羽が確認された。国内で確認されるのは珍しいといい、県内外から訪れた野鳥愛好家がシャッターチャンスを静かに狙っている。
コシギはチドリ目シギ科の鳥で、体長20センチに満たない。ユーラシア大陸北部で繁殖し、ヨーロッパ、アフリカ中部、東南アジアなどで越冬する。一部、日本国内に渡るが、湿地の陰に潜んでいるため、確認が難しい。
愛好家らによると、1月に入り斐伊川下流で発見。なかなか姿を現さない中で、体を上下させる特徴的な動きで餌を捕食する姿が時折見られるという。カメラが趣味の出雲市高岡町の城市郁夫さん(67)は初めて撮影し「珍しい鳥を肉眼で見たかった。撮影できて良かった」と喜んだ。
日本野鳥の会によると、日本鳥学会が発行する日本鳥類目録には過去にも島根県内で確認された記録がある。 (松本直也)