11月1日オープンを目指す新オシドリ観察小屋のイメージ写真(日野町提供)
11月1日オープンを目指す新オシドリ観察小屋のイメージ写真(日野町提供)

 国内有数のオシドリ飛来地で知られる鳥取県日野町で29日、観察小屋の一新に向けた記念セレモニーがあった。28年間、手作りの小屋を維持し、全国から訪れる愛鳥家らをもてなしてきた地元ボランティアグループが参加。クラウドファンディング(CF)で募った資金を元手に、町営として生まれ変わる新施設に夢を紡いだ。

 日野川をまたぐJR伯備線鉄橋下にある小屋(約20平方メートル)は、1994年に発足した「オシドリグループ」(20人)がベニヤ板などを持ち寄って自前で建てた。秋から春の越冬期には飛来した約1千羽が間近で観察でき、年間1万人超が来訪。餌のドングリなどを提供する県外協力者や東京都杉並区の3公立小学校との交流も芽生えた。

 ただ、メンバーの高齢化に加え、水害に遭うことが多く、町が県教育委員会に掛け合って10メートル下流の日野高校校庭の一角に移転し、運営することにした。

 新施設は木造平屋のログハウス風で、広さ約50平方メートル。ゆったりと観察ができるスペースや車いすでも出入りできるスロープも設ける。周辺はドングリが実るスダジイの苗木を植え、森を形成。今春着工し、飛来期に合わせて11月1日のオープンを目指す。事業費約2千万円のうち、390万円はCFの資金を充てた。

 セレモニーは同町根雨の観察小屋駐車場であり、町から感謝状を贈られたオシドリグループ共同代表の森田勝彦さん(79)、順子さん夫婦は「町営に引き継がれるが、町の宝であるオシドリが結ぶ交流の輪を広げたい」と話した。
      (山根行雄)