雲南市教育委員会が14日、市立西小学校(大東町仁和寺)の人工巣塔で、国の特別天然記念物・コウノトリのひなが誕生したとみられると発表した。巣の中が確認できないため、ひなの数は判明していない。大東町内でのふ化は6年連続となった。
親鳥は雄で7歳の「げんきくん」と雌で10歳の「ポンスニ」で、3月中旬に産卵したとみられていた。
13日に校舎内のカメラで撮影した動画から、親鳥がひなに餌を吐き戻して与える行動をしているのを市教委担当者が見つけた。島根県立三瓶自然館サヒメル(大田市三瓶町)の鳥類専門家、星野由美子さんが吐き戻しであると判断した。
ペアからはこれまで毎年4羽、計20羽のひなが誕生した。市教委文化財課は「繁殖活動に影響を及ぼす可能性があるため、周辺での見学は控えてほしい」と呼びかけている。
(狩野樹理)