任期満了に伴い、22日に告示された江津市長選に、いずれも無所属新人の2人が立候補した。29日の投開票日に向けて舌戦を繰り広げる候補者の横顔を紹介する。(村上栄太郎)
(届け出順)

中村 中 氏(無新、43歳)
 父と故竹下氏 政治の手本

 浜田市議として地域に尽くした父親の背中が、政治を志した原点だ。故竹下亘元衆院議員の秘書として仕えた18年間では、政治の持つ力と役割、地域課題解決に道筋を付けて住民と喜びを分かち合う姿を目の当たりにした。自らも表舞台で竹下氏が提唱した「ふるさと創生」を体現したいと出馬を決意した。

 誠実で丁寧な対応が持ち味。秘書時代に受けた地域からの要望は、内容によって実現が難しいケースもあった。それでも「納得してもらう努力を怠らなかった」と振り返る。地域に寄り添う姿勢を貫き、幅広く意見を聞くことが結果につながると考える。

 物事に動じない様子を示す「泰然自若」が座右の銘。自身の性格を「明るいが、細かなことが気になる」と分析し、通っていた空手道場に掲げられた言葉を肝に銘じる。

 休日の楽しみは映画や二時間ドラマの観賞。秘書時代から毎日忙しく、連続ドラマより、その日に見終える物語の方を好む。

 江津市嘉久志町。
 

山本 誉 氏(無新、64歳)
 コンビニバイト 創意学ぶ

 「コンビニエンスストアには、暮らしを支える人の創意工夫と行政サービスへのヒントが詰まっていた」。2019年の島根県議選に落選した後、生活費工面のために約2年間、土、日、月曜の夕方から深夜まで浜田市内の店舗でアルバイトした。

 販促用のポップを手づくりし、手に取りやすい位置に売れ筋の商品を並べた。「お客さまファーストが基本。行政に置き換えて考えれば、電話対応の善しあし一つでも市民の受け止め方は変わる。良い手法は取り入れるべきだ」。21年の衆院選への挑戦がなければ続けていたというほど、多くの学びがあった。

 38歳でがんが見つかり手術。「命拾いしたなら、市民のための仕事をしよう」と、40歳で市議へ転身し、20年以上政治の世界で汗をかいてきた。「人生は一度きり。楽しんで日々を過ごす」がモットー。フットワークが軽く、社会人野球チームの終身名誉監督、コーラス団体メンバーと多彩な顔を持ち、釣りも楽しむ。

 江津市和木町。