ジャパントレイルのルートに選ばれた大山山麓の中国自然歩道=鳥取県琴浦町
ジャパントレイルのルートに選ばれた大山山麓の中国自然歩道=鳥取県琴浦町

 登山道、海岸沿いの道や里山を巡る散策路などさまざまな道を組み合わせ、北海道から沖縄まで約1万キロの「歩く旅」のコースを設定した「JAPAN TRAIL(ジャパントレイル)」を先月16日、主唱するNPO法人「日本ロングトレイル協会」(事務局・長野県小諸市)が発表した▼山陰では山陰海岸ジオパークの浦富海岸(鳥取県岩美町)から倉吉、大山を経て境港へとつながる「とっとり横断ロングトレイル」が選ばれた。スマートフォンのアプリケーションによる地図の表示があり、踏破した距離など記録を付けられる▼頂上を目指す登山とは少し趣が違い、人里も含めて長時間歩くことで、地域の文化の成り立ちもじっくり学ぶことができる。「健康維持」「密を避けながら楽しむ」などコロナ後の旅行の一つとして認知されるだろう▼島根県内にも島根半島や世界文化遺産の石見銀山遺跡(大田市)を巡る道など魅力的な場所がたくさんある。だが現時点で歩ける場所として選ばれたのは、広島県境の比婆山周辺にある奥出雲町大馬木付近のみ。もったいない。先を進む鳥取の例を見ると、民間団体や行政が連携した情報発信や維持管理など、地域の受け皿がしっかりしていることが選定への近道と言える▼島根でも中国自然歩道での下草刈りなど、地道に活動している人たちが少なくない。これをつないでいけば新たな道ができる。(万)