さそり座のしっぽの上にある
ブラックホールって聞いたことがありますか。それは、宇宙(うちゅう)にある天体の一つです。重力、つまり物を引きつける力がたいへん大きく、光でさえもブラックホールに落ち込(こ)むと二度と出てくることはできません。光が出ないということは、目で見ることもできません。
私(わたし)たちの地球や太陽は銀河系(ぎんがけい)という円盤(えんばん)形をした、星の大集団(しゅうだん)の中にあります。銀河系の中心には、その近くの星の動きなどから、太陽より400万倍も重い巨大(きょだい)なブラックホールがあると考えられていました。それが実際(じっさい)に撮影(さつえい)されたという発表が5月にありました。
真っ黒なブラックホールの周りに、その強い重力によって曲げられた光がドーナツのように取り巻(ま)いている画像(がぞう)をニュースなどで見た人もいることでしょう。世界中の電波望遠鏡(ぼうえんきょう)という装置(そうち)を、銀河系の中心に一斉(いっせい)に向けてやっと捉(とら)えることができました。
地球にいる私たちには、銀河系の中心は、天(あま)の川(がわ)のもっとも太く濃(こ)い部分として見えています。夏の夜なら南の方向です。巨大ブラックホールは、星座(せいざ)でいえばいて座にありますが、さそり座のしっぽの上と覚えておいた方が見当が付けやすいでしょう。
夏休みに星のよく見える場所に行ったら、雲のように光る天の川の奥(おく)にブラックホールがあることを想像(そうぞう)しながら、そこに目を向けてください。
◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)













