観客を前に演目を披露する高校生=江津市江津町、市総合市民センター
観客を前に演目を披露する高校生=江津市江津町、市総合市民センター

 部活動や同好会で神楽を舞う島根県内4つの高校の生徒による「高校生神楽フェスティバル」が7日、江津市江津町の市総合市民センターであった。観客600人を前に、生徒が学校をまたいで議論した神楽の普及策のほか、各校で磨いた演目を披露した。

 若者の力や柔軟な発想で神楽を盛り上げようと、島根県芸術文化センターグラントワ(益田市有明町)が企画した。

 出演したのは江津、矢上、邇摩、益田東の4校。生徒は4月から月1回、オンライン会議で神楽の振興を巡って議論。神楽の変わらぬ魅力をはじめ、若い世代にどう関心を持ってもらえるかを考えた。

 7日は冒頭、議論の成果を報告。既存の神楽イベントだけは普及が限定的だとして、無関心層に働きかける機会を設けたり、口上を現代風にアレンジしたりする「理解しやすさ」の追求が必要だとした。

 フェスティバルでは、各校が「岩戸」や「天神」といった石見神楽の人気演目なども披露した。

 安来市西赤江町の専門学校生田城天大さん(19)は「友だちを誘いやすい演出があればうれしい」と今後の活動に期待した。
     (村上栄太郎)