短歌 宮里勝子選

いま空に流れたる星ジョバンニとカムパネルラを乗せてゐるらむ  雲 南 熱田 一俊

 【評】宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』より、貧しく孤独な少年ジョバンニとその友人カムパネルラの旅する姿が流れ星に重なって見え幻想的。夢の中での星座めぐりの列車に乗り合わせた二人の旅の行方を想像します。

孫の歌つくる愚かさ人言ふもわれは詠(よ)まなむ愚かにて良し     江 津 安田 秀子

 【評】孫は可愛いに決まっているので甘くなり、孫歌と言われたことが有るのでしょうか。短...